協仁会について

院内感染対策指針

院内感染対策指針

2012年9月(制定)
2024年10月(改訂)
医療法人協仁会 小松病院 院内感染防止委員会

1. 院内感染対策に関する基本的考え方

当院は患者本位の医療を基本理念とし、安心・安全な医療を提供するため、全ての職員が感染防止に留意し、標準予防策を日常的に実践している。院内感染等発生の際にはその原因を速やかに特定、制圧、終息を図ることが重要である。院内感染防止対策を全ての職員が把握し、適切な医療の提供ができるよう、本指針を策定する。

2. 院内感染対策のための管理組織機構

  • 感染対策管理部
    病院長が指名する構成員(医師または看護師1名が専従)で構成され、院内感染対策の徹底、推進と緊急時の初動体制確立のために、院内で一定の権限と責任のもとに組織横断的に活動する。また、地域医療圏を視野に入れたより広域的な感染防止にも努める。
  • 感染管理専従者
    ①ICTの調整役としてリーダー的な役割を担い感染管理責任者と連携し院内の感染防止に努 める。
    ②専門家として、組織横断的にサーベイランスを行う。
    ③全職員に対してコンサルテーションを行う。
  • 院内感染防止委員会
    病院長を初め、部門責任者及びその他の委員をもって組織する「院内感染対策委員会」を設け、毎月1回定期的に会議を行う。また緊急時は臨時会議を開催する。
    院内感染防止委員会は、次の内容について協議し、院内感染対策を推進する。
    ①院内感染対策指針及び院内感染マニュアルを作成し、見直す。
    ②院内感染対策に関する資料を収集し、職員へ周知する。
    ③職員研修を企画する。
    ④異常な感染症が発生した場合は、速やかに発生原因を究明し対策を立案し、実行すべく全職員に周知徹底を図る。
    ⑤必要に応じて患者への情報伝達を行い、患者の疑問、不安に答えると同時に、患者・家族の感染防止に対する協力を得る。
  • 感染対策チーム(ICT)
    ①ICTメンバーは医師、看護師(リンクナース等)、薬剤師、検査技師から構成される。 病院感染対策全般に関する事項の具体的な提案、実行、評価などを行う。ICTは1週間に 1回ラウンドをする。
    ②検査科において各病棟の微生物学的検査の状況を記した「感染症情報レポート」を週1回作成し報告する。

3. 院内感染対策のための従業員に対する研修に関する基本⽅針

  • 全職員を対象に年2回研修会を開催する。また必要に応じて臨時開催する。
  • 新⼊職員を対象に研修会を⾏う。
  • 病院委託業者を対象とする研修会を年1回開催する。
  • 研修会の実施内容(開催⽇時、出席者、研修内容など)について記録する。
  • 研修会に参加できなかった職員のために資料やDVDを保存し、より多くの職員が最新の知⾒が得られるような環境を整える。

4. 院内感染症の発生状況の報告に関する基本方針

  • 院内感染発症が疑われる事例が発生した場合は、当院の院内感染対策マニュアルに従って、直ちに主治医、病院長、感染防止委員長、部署責任者、看護部長に速やかに報告する。
  • 検査科に提出された臨床材料から検出された微生物の同定、分離頻度、薬剤感受性成績の報告を定期的に行う。危険な菌種が同定された場合は、迅速に全病院的に警告をだす。
  • 病棟ではリンクナースが主治医と協力して、感染症の状況を把握し、病院感染と思われる症例があれば、直ちに感染防止委員会に報告する。
    発症が確実になれば、具体的な感染対策を実行する。

5. 院内感染発生時の対応に関する基本方針

  • 院内感染発生時は、臨時に感染防止委員会を開催し速やかに原因を究明し、改善策を立案・実践する。また、対策を実施するために全職員への周知徹底を図る。
  • 報告が義務付けられている感染症が特定された時は、速やかに保健所へ報告する。

6. 患者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針

  • 本指針は、当院ホームページに掲載して患者又は家族が閲覧できるようにする。
  • 患者・家族等へ疾病の説明とともに、理解を得た上で感染対策に協力を求める。

7. その他院内感染対策推進のための必要な基本方針

  • 職員は感染対策マニュアルに沿って、手洗いの徹底、マスク着用の励行など常に感染予防策の遵守に努める。
  • 職員は自らが院内感染源とならないよう、定期健康診断を受診して日常の健康管理に留意する。
  • 患者及び見舞い客等の外来者の協力が不可欠であり、職員以外への院内感染対策の啓発活動を積極的に行う。
  • 感染対策に関する地域医療機関との連携強化に努める。